「…そんなの、お前には関係ねえ」
「関係あるだろ! 俺はっ…………お前の親友なんだから」
小さくつぶやくように紡いだ、最後の言葉。
それは私たちの耳にだけでなく、心の奥にまで響いていく。
「…分かった。そんなに言うなら、もう一度話してくる」
ふてくされながらだったが、自分の意思で決めてくれたことに、私も逢坂くんも、自然と笑顔になる。
「おし、そうこなくっちゃな!」
頑張れよ、と逢坂くんがさらにエールを送れば、いつしか三枝くんにまで笑顔が宿っていた。
インターホンを鳴らすと、すぐに返事が聞こえた。
はーい、と扉の奥でした声は、この前よりもずっと若く、高いものだった。
もしかして他に誰かいるのかな、と3人顔を見合わせれば、出てきたのは鈴村さん。