「楽しかったな、本当に。

3人でジェットコースターに乗ってさ、鳴海が絶叫系苦手だって言ってたのに俺たちのために怖いのを我慢してわざわざてくれて、やっぱり心優しいやつだと改めて感じたよ。

それからお化け屋敷にも行ったんだ。

あの頃と変わらない構造だったけど、小春が超ビビりで俺を巻き添えにするから、もっと怖い目にあって。

こんな最低なやつと友だちやってたのかと思うと、ある意味お化け屋敷よりも怖いくらいぞっとするね」


普通に楽しそうに話す三枝くんに、私と逢坂くんは苦く笑うばかり。


まさか遊園地での出来事を話されるとは思ってもいなかった。


「だけど…そんな小春でも一応親友だったりするからさ、俺のことを何気に一番考えてくれるんだ。

家族に言いたいことちゃんと言え、まっすぐに向き合えって言ってくれたのは他でもない小春なんだよ」


優しい瞳を両親に向けると、2人は真剣そうに息を飲んだ。