「ハンバーグ、量がキツかった…」


青ざめた表情で言い放った言葉があまりにも意外すぎて、私たちはつい吹き出して笑う。


「ははっ…! なんだ、そんなことかよ。心配して損したわー!」


「うるせーな! めっちゃ腹減ってたし、いける気がしたんだよ!」


「ふふ…」


「ちょっ、鳴海も!?」


先ほどの緊迫とした雰囲気は、いつしか今までどおりの楽しい私たちに変わっていた。


何はともあれ、本当に良かった。


ふと空を見上げれば、綺麗なオレンジ色の夕焼けが包み込んでいるのが目に入る。


…もうこんな時間か。


そろそろ帰らなくちゃいけない。


幸せが永遠に続くわけじゃないって分かっていたはずなのに、いざ終わりが来ると心から切ない。