「本当だ。夜々ちゃんには長いこと待たせてしまったけど――華取夜々子に、なってもらいたいと思う。……咲桜は認めてくれるか?」


「当り前でしょう! って言うか絶対そうなってほしいよ! そうなってほしかったよ! 夜々子母さん! って――呼んでいいの?」
 

咲桜の真っ直ぐな問いかけに、夜々子は照れたように肯いた。


「ええ。本当に、咲桜ちゃんのお母さんよ」


「流夜くんと企んでよかったー! ありがとうー!」
 

ガッツポーズの止まらない、興奮している咲桜の頭を流夜は無理矢理押さえた。


少しは落ち着きなさい。


「ご結婚、おめでとうございます」


「あ! おめでとうございます! よろしくお願いします!」
 

流夜が言うと、慌てて咲桜も倣った。


「うん。ありがとう」


「ありがとう、咲桜ちゃん、流夜さん」


「それからもう一つあるんだけど……」