正直に全部を話すことは不可能だったので――流夜の家族が亡くなった理由も外聞のいいものではないから、出来るだけ他人には話したくないし、咲桜と流夜の関係は現在知っている人以外には絶対に話す気はない――、当たり障りなく、父を介して知り合ったのは本当で、父の部下の策略で婚約させられそうになっていたとか、そのうちに好きになってしまったとか、そういう風に説明したのだった。


「あの時はみんな納得してくれたけど、たぶん今の先生見ても、騒ぐ子いそうな気がする……と言うか、あの三人が並んでるとかすごい絵面だと思う……」
 

うん、と咲桜は俯いて顔を覆ったまま肯いた。
 

見た目が良すぎる三人なので、注目されるのは必至だろう。


更に経歴も現職も異色だ。


一言、目立つ。