私は突然のことに涙が止まり、彼を見つめた。 彼は傘をさして、私に傘を傾けた。 そしてニッと笑って、ひとつの飴を私にくれた。 そして彼はさよならも言わずにまたトラックに乗っていった。 今思えばあれは初恋だったのかも知れない。 それから私は雨の日になると彼のことを思い出す。 雨と同じように私は今でも彼が好きだ。 名前や顔は出会ったのが子供の頃だったからか覚えていない。 また会えたのなら私は彼に恋をすると思う。