「頂きます!」
パチン、両手を合わせると、それに続き4人も『頂きまーす』と言い夕食タイムスタート。
「うっめえ!何だこれうめぇ。やるな変態!」
「呼び方どうにかして下さいスープ頭からぶっかけますよ」
うまいと言いながら美味しそうにご飯を頬張ってくれるのは嬉しいけど、一言余計だ。
碧音君はロールキャベツにフォークを突き刺し、『まじでロールキャベツにしやがった』と言わんばかりの表情。
それでもゆっくり口元にロールキャベツを持っていき、パクリ。
どうだ?愛情たっぷりロールキャベツあっさりクリーム煮のお味はいかが!?
「碧音君、感想を!」
「……キャベツの味が強くない」
「でしょ?クリームソースで味がはっきり分からないように誤魔化したから」
そして何と、野菜が得意ではない、ロールキャベツのキャベツはいらないと言っていた碧音君がもう一口、また一口と食べてくれたのだ。
口の端に付いたクリームを、ちろりと赤い舌を出して舐めとる姿はセクシーですね。
「刹那ー、良かったじゃん。苦手克服?」
「別にもとから食べられないわけじゃないし」
「意地張っちゃってさ。ま、昔よりかは全然食べるようになったとは思うけど」