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「今日はいつになく豪華じゃねえか」


「合宿最終日なので」


「明日歌ちゃん、これは?」


ほくほく白い湯気の立つスープを指差す藍さん。


「それは、和風トマトスープです」


「そういうの食べたことないかも」


藍さん、大丈夫です。意外といけるんだこれが。


「トマトの味はそこまで濃くないから安心してね碧音君!」


テーブルに並んだ料理を見て、野菜の多さに僅かに顔を引き吊らせていた碧音君。


「明日歌ちゃんの料理はどれも美味いからね~」


「星渚さんってば、褒めても何も出ませんよ?」


「さあ食べようか」


無視された。ちょっと冗談でぶりっ子しただけなのに、星渚さんが清々しい程スルーした。


藍さんもいてさすがに皆がテーブルだと狭いから、ソファの近くにあるローテーブルに私と藍さん、ダイニングテーブルに他の3人が座ることに。