「アメリカで武者修行して、今だんだんプロのバック演奏に参加させてもらえるようになってきたのよ!手ごたえを感じてる」
やっぱり、彼女の判断は正しい。
「私が何で帰ってきたかっていうと――碧音に会うために、戻ってきた」
碧音君に、会うために?どこかで警鐘の鳴る音がする。
「勿論星渚や藍、皐月……そん明日歌。あんたにも会って元気な姿見たかったっていうのもあるわよ?でも1番は」
香澄さんは体の向きを変えばっと両手を広げ何をするのかと思えば、碧音君をぎゅぅぅぅっと思いっ切り抱きしめたのだ。
「碧音のため!」
語尾にハートマークがいくらでもつきそうな勢い。え、え、え、待っていきなりハグって!!皐月も藍も星渚も苦笑いで2人を見てる。
碧音君も香澄さんを離そうとすると思っていたのに。
「恥ずかしいって」
そう言いつつ受け入れているなんて………!!密着し過ぎじゃないですかお2人共!
「かっ、香澄さん!」
「あら、なぁに?」