「「「「…………」」」」
4人とも、ぽかんとした顔で私を見つめてくる。暫し誰も喋らず沈黙が続いた後。
「「「「はぁぁぁあああ?!」」」」
キーンと耳鳴りがするほど大きな声を出して、あの普段から何があっても動じないような星渚さんや藍までも狼狽した。
「うっるさいわねぇ。耳元で大きな声出さないでくれる?」
「いやいやこういうリアクションになりますって香澄さん!俺ら全然状況に着いていけてないんすから」
「明日歌、自分の昔のこと何も話してなかったのね。いいわ、ちゃんと説明してあげる。ここじゃなんだし、場所変えましょう」
香澄さんの提案で、近くの公園に行こうということになり、皆荷物をまとめて予定より早くスタジオをあとにしたのだった。
――――――
――……
ほぼ誰も遊んでいない公園に着き、各々人の声が聞こえる範囲内でブランコだとかシーソーだとかに腰を下ろす。
「まずは何から話した方がいいかしら」
うーんと首を傾げて思案中。数年前と同じ、艶のある長い黒髪が肩を滑り落ちた。
「全部話してくれないと分かんないっすよ、香澄さん」