「そう」


全部自分のせいだ、って責めてる。ひどい目にあったのは碧音なのに、ライブの方を心配するところがこいつらしいけど。


いくら人にお前のせいじゃないと言われても責めずにはいられないのだ。


あの時、もっとこうしていたらと。


「碧音がああなったことは、波江さんと明日歌には話してねえし俺らしか知らないから」


「……うん」


「で、今日のライブ。出れそう?星渚は気持ちの整理がついてなくて、いつも通りのライブが出来ないなら出せないっつってた」


キツいことを言ってるようだけど、これが星渚の優しさだ。


碧音も分かってる。それを踏まえた上で、どうするかだ。


「……―――出る、ライブ」


「無理してねえだろうな」


「してない。今日のライブに出ることが今1番やるべきことだと思う」


碧音の目に、言葉に、迷いは感じられなかった。


俺がどうこう言う必要はないな。


「星渚に連絡しとけ、出るって。あと藍にも」


「うん、分かってる」