「藍、何かあったんだよね?」


「……分かった?」


肩を竦め、横目で私に視線を寄越す。


「ライブ終わって会ったときから、何となくだけど」


「色々とね」


「ライブのサプライズって、あれに関係あるの?」


「なくはない」


じゃあ、あるってことね。


刹那君と紀藤君がいなかったのには、訳があるらしい。


「詳しく話してとは言わないけど、抱え込まないで」


運転してる最中、不安気な表情をする時があったから。昔よりはマシになったけど、藍の悩みを背負い込む癖は治ってない。


「……実は、碧音がライブ始まる前に嫌なめにあっちゃってさ。星渚は碧音のために動いてくれてた。だから、俺と星渚でライブやったんだ」


「そうだったの。刹那君、大丈夫?」