夜道を1人で歩くことに関しても怖いと思わないし。
「遠慮しないで、明日歌ちゃんも乗って」
「春もこう言ってるから」
い、いいんだろうか私がいても……。よし、車に乗ったら存在感を消して空気になろう。
私はいないものだと思ってラブラブしてもらおう。
「じゃあ、お言葉に甘えて」
2人の後を着いていき、藍の車に乗せてもらった。初だ!藍の車に乗ったの初!人の車に乗る時って、緊張しちゃうよね。
車内は少しだけコーヒーの香りがした。藍、いつもコーヒー飲んでるから匂いがついたのかも。
「明日歌ちゃん、家までの道順教えてくれる?」
藍とバックミラー越しに目が合う。
「はい!この道をまっすぐ進んで2番目の十字路を右に曲がって」
「右ね」