身を削って取り組んできたものが、認められない悔しさ。


「憎いんだよ!お前らはっ、お前らは俺達の気も知らないで、平気でオファーを断る!何でお前らなんだよ、何でBLACKじゃないんだ。どこがいけない、俺達のどこがいけないって言うんだ……!」


男の叫びが、耳をつんざいた。


静かな夜に響き渡る、黒い感情で塗り固められたそれ。


「だから計画を実行した。今回のライブにも音楽関係の人間が来てるし、インディーズのバンドだっている。ここでそいつらに認めてもらえれば、デビューに近づけるんだ!」


心臓が痛え。


「どんな手を使ってでも俺達が認められるようにする、ヒカリを手に入れられるなら何でもするに決まってんだろ!どうせお前らはまた声をかけられても相手にしないんだよな?!ならっ、邪魔すんなよ!!」






「…………で?」


興奮して荒い息の男とは天と地程の差がある、低くて冷たい声色で星渚が言った。