色々女として恥じらいを持てと言いたくなる発言を連発してくるだろうに、何も言ってこなかった。


こういう時にこそ言えよ。今お前のお花畑な頭を活かさないでどうする。


……だから余計こっちだって嫌でも意識すんだろ。動揺するだろ。


自分を落ち着けるため、明日歌に気づかれないよう浅く息を吐く。


この状況を見ていたのが空に瞬く星だけで心底良かった。もし皐月達に目撃されたら、今頃どうなっていたことか。


そっと手を頬に当てると、ほんのり熱を帯びていて。


ああ、くそ。なんだこれ。早く冷たい風に熱を冷まして欲しい。


「碧音ー、明日歌!てめえら何たそがれてんだよ!」