「似てるじゃんか」
言われてみれば、私が星と間違えた光は輝き過ぎかも。
「真ん中ら辺に見えるのってカシオペヤ座?」
「それはちゃんと分かるんだな」
「安心したように言わないで碧音君」
碧音君は私が持っていた手持ち花火の先端を星に合わせて、秋の第四四辺形について説明してくれる。
「前から思ってたけど碧音君て星座好き?」
「暗闇を照らしてくれるから」
一瞬かなし気な顔をしたけど、すぐにポーカーフェイスに戻った。
「んで、視線をずっと横にずらすと」
「んー?どれ?」
「今花火で指したとこから右のとこがペガスス座」
空に瞬く星は大きさも輝きの強さも様々で、いまいち分からない。むしろ違いを理解して星座を見つけられる碧音君がすごいと思う。
花火の先に注意して目を凝らす。
「第四四角形はあの一番光ってる2つの星を中心としてて」
「分かりません先生」
碧音君の言う通り、私の目は飾りかもしれない。