「こら。あんまりやり過ぎるな」


はしゃぐ皐月達に藍が釘を刺す。さすがmidnightのお父さん。


藍に言われて多少は打ち上げ花火に着火するペースを緩め、こちらもハラハラすることなく花火を堪能出来た。


役目終了の打ち上げ花火の箱を焚き火から離して1ヶ所に纏めて置いておく。


すごい量だな。


「明日歌、お前手持ち花火のグレードアップバージョンやるか?」


皐月の言うグレードアップバージョンとは、打ち上げ花火のパックに入っていた普通の手持ち花火の倍以上大きい筒の形をしたもの。


「えー。これ、怖くない?」


「大丈夫、手で持てんだから怖くねえよ。ほら」


……そうだよね、せっかくだしやってみようかな。


皐月がくれた花火に火をつけ、皆に見えるように花火を向けた。


「うん、本当だ。大したことない」