「これからよろしくね、カレン!」


「うん!咲よろしく!」


こんなにも早く呼び捨てで呼び合える友だちができるとは思っていなくて


私は嬉しすぎてにやにやしてしまった。


「なーにカレンにやにやしてんの?うける!」


「だって、すごい嬉しいんだもん!


 私友だち作るの苦手で、でも咲に声かけてもらえて涙出ちゃうほど嬉しい!」


「あはは、そうなのね!


 でも、友だち作るの苦手なのにカレンはうちに声かけてくれたじゃん。


 まぁ、タイミングはかぶったけどね~(笑)


 それだけですごいことだよ、自分を変えようとしたんでしょ?


 まじリスペクト!」


なんだか、咲は他の人たちと違う気がした。


入学式のときは、本当の自分を隠す人が多いけれど


咲はきちんと自分の考えを私に言ってくれた。


「ありがとう、咲。


 …咲は、すごいね。」


「ん~?どこが~?」


「ううん!別に!」