どうやら私はしんみり出来ないらしい。
なんて空気の読めないツッコミを…。
「愛。」
ほら、理香も怒って…
「ありがと。」
「What!?」
おいもうさすがにやめとけ、理香に呆れられるぞ!?
「…今までこういう話するとさ、空気重くなっちゃってたんだよね。でも、愛に話したかったから。重くなるの覚悟で言ったんだけど、さすが愛だわ(笑)」
もうやだなんだこれ。
泣けてくるぜ…。
「理香!愛してるよ!!愛は理香を愛し…」
「ちょ、むりうざい。」
え、またまた急に冷たいじゃん。
ツンデレか!!!!!!
でも、でもさ…。
理香の目に光るものがちょっとだけ見えちゃったからさ?
私の役目は、この場を最大限に盛り上げること…。
だから、理香が楽しそうならいっか。
「ドーナツ、おいしいね。」
「うん、今日は愛の失恋を慰めるためだったからね。奢ったげるよ。」
「え、まじで!?じゃああのイチゴのやつも…」
「だめ!その2個だけだから!!」
あー楽しい。
失恋したの、傷ついてはいたんだけどなぁ。
理香のおかげで、ちゃんと忘れられそうだよ…。
理香、ありがとね(笑)
そして迎えました次の日。
佐藤先生の代わりの先生が今日から我が演劇部に……!!
あ、まだ言ってなかったですね!私演劇部です( ´ ▽ ` )
演技もうまくて可愛くて人気の看板女優。
それがわたくし宮本愛…!!!!
はい、なんちゃって。
嘘です、調子乗りましたごめんなさい。
今は絶賛先生待ち♡♡
あ、待ち伏せしてるわけじゃないからね!?
普通に顧問に頼まれたんだよ!?
部室まで案内してあげてって頼まれただけだよ!?
……あれ?え、ちょっと待って。それ放課後に連れてこいってやつじゃん!!!
今絶賛AM8:30だよ!!
朝のSHR始まる5分前だよ!!!!
あー早まった!!
早すぎた!!
8時間くらい早かったよ!!!
やばーい。
やばばーい。
…さて帰ろうかな。
あ、今更の話していい?
新しくくる春山先生は!なんと!!
私と理香ちゃんが所属してるクラスの担任なの!!!
やばいばりやばい!
もう私は決めたもんね、理香ちゃんが何言おうと春山先生と付き合うの!
もう決めちゃったから!!!
「理香〜♪りーかちゃーん♪」
はい無視。
なんで急に無視なのかな?
そろそろ愛ちゃん泣いちゃうよ?
「ねーねー、理香ちゃん聞いてる〜?人の話聞け!って怒るの理香ちゃんだよ?ねーねー!」
私がここまで言うと、理香がクルッと振り返った。
え、なになに、こわい。
また怒られちゃうのか?お?
「…愛?私、愛が決めたことなら応援はするけど、協力はしないからね?」
「え!?なに急に!」
理香が真剣な顔してる…。
なんか、理香なりの考えがあるんだろうけど…。
でもでも!無視からのその一言はどうなの!?
愛ちゃん豆腐メンタルなんだからね!?
そろそろ崩れちゃうよ!?
「あの人…春山先生ね、雰囲気がお父さんに似てる。遠巻きからしか見てないけど…。…だから、協力はしたくない。」
理香…。
「…大丈夫だよ。理香は私の隣でたまーに毒舌吐きながら笑っててくれたらそれでいいの!協力なんていらないさベイベー(笑)」
「…バーカ(笑)」
あーなんてかわいらしい笑顔なんでしょうか。
正直ショックだったけどさ…、泣きそうな顔してる理香見たら、そんなこと言えないじゃんね?
「あ、私、トイレ行ってくる。」
「行っトイレー」
「古い。」
そしてそして、理香ちゃんはお花摘みに出かけていったのでした…。
まあまあそれはそうと、
どうしたら先生と付き合えるんだろうか。
案1!
『やたら話しかけてみる!』
んーもうこれは決まりだよね。決まり!
案2!
『告白!』
これは…無いな。私失恋したばっかだもん。
ナイナイ。
んーどうしたもんか…。