『えっと…蝶野 信歩です……。』


「「!?」」


あれ、どうして固まって…?


「朱羽、蒼月。
何があったのか話してくれる?」


「全くの偶然でナンパから助けたら
まさかの信歩ちゃんでした!」


「でしたぁ〜♪」


「まさかの信歩ちゃんでした!」って
まるで最初から私の事知ってたみたいな。


「俺は念の為に王子様に伝えますかねー。」


何やらスマホを操作して
誰かに伝えようとしている。


「私は樺沢 朱音(かざわ しゅおん)

こっちは息子の天空(かなた)
後ろの朱羽と蒼月も私の娘。

初めまして蝶野 信歩ちゃん。
会えて嬉しいわ。」


そう言って朱音さんはニコッと笑った。