ドォン!


『綺麗…。』


打ち上がる花火に目を奪われる。


花火なんていつぶりに見たっけ。

そもそも、こうやって寝っ転がって
空を見上げる事が久しぶりな気がする。


「下ばっか見てんのがアホらしぃーだろ?」


『…まさか、黒鉄がロマンチストとは
思わなかったけどね。』


「ああ゛!?」


「顔はそんなでも中身は違いますからね。
なんならもう一度聞きます?」


匡がスマホを操作すると、
さっきまでの会話が録音されていた。