『やっぱり…駄目だった。
皆から離れなきゃ…「ストーップぅ!」』


走って来た捺央に遮られる。


「信歩は悪くないんでしょ!」


『…私が傷付くなら良いの、
誰かが傷付くのを見たくないの!!』


腰に付けられた傷。


平気であんな事が出来るんだもん。

普通じゃない。


『きっと…『朱雀』が壊れたのも私のせい。』


目を閉じてあの頃の事を思い出す。


私が『朱雀』の姫になった時から、
全てが狂ってしまった時の事を…。