無条件の優しさを、あたしは欲しかった。 なぜ、隣にナツがいるだけで。 ただそれだけで、こんなにも心がほっとするのか。温まるのか。 8月。 花火の下で、あたしは泣いて、ナツはあたしの頭を撫でていた。 遠い遠い、夏の夜を思い出しながら。