すると突然、ナツが頭を優しく撫でた。 「ナツ?どうし………」 言いかけて気がついた。 あたしはいつのまにか静かに泣いていのだ。 優しく、宝物に触れるようにナツが撫でる。 視線は花火に向けたまま、ただゆっくりと。 何度も、何度も。 ナツの手の暖かさがどこかお母さんと、そしてお父さんと似ていて、あたしは涙がとまらなかった。