絶対美味しいって言わせてやる。 とまあ半分意地で料理をするもただ魚を焼くだけ。 ………誰かのためにご飯を作るなんて、久しぶりだ。 その日作った魚を、ナツは綺麗にたいらげてくれた。 ナツは6回、美味しいと言った。 あんまり美味しそうに食べるから、あたしのご飯はちょっぴり涙の味がした、気がする。 なぜだろう。 窓から見えた三日月が、少しだけぼやけて見えたのは。