「リリア、リリア」

「朝ごはんが出来ましたよ、さあ起きなさい」


う…ん…

やっぱりさっきのは夢だった…
でもはっきりと覚えてる…

あのお城も王様も王妃も…姫も


「リリア!まだ寝てるの?」

「今行きます、お祖母様」








「美味しかったわお祖母様」

「そうよかった」

「お祖母様…お聞きしたいことがあるのだけれど」

「何かしら?」


あの夢のことはきっとお祖母様には関係無い…


「私は…誰ですか?」


「……」


「お祖母様…」

「誰かに言われたの?」

「いいえ、夢を見て…
誰かが私に、あなたはリリアでもなければお祖母様の孫でもないって言うの」


「そう…私もそろそろ話さなくてはいけないと思っていたの」


「えっ…?じゃあ本当に…私はお祖母様の孫ではないの…?」


「リリア聞いてくれるかしら?私が初めてあなたに会った日のこと」