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…ここはどこ…?
廊下…かな
でもすごく豪華なところ…
広くて大きい…
廊下だけでもローサの家よりも大きい
ここは家…なのかな?



(あなた!あなた!)

(どうした?)

(いないの…!あの子がいないのよ!)

(何?よく探したのか?庭とか…他の場所も)

(メイドたちと隈なく探したわ…!
でも何処にもいなくて……!!)

(わかった騎士たちにも探させよう
大丈夫ちゃんと無事に見つかるさ
少し遠くまで行ってしまっただけだろう)

(えぇ…ごめんなさい取り乱してしまって…)

(落ち着くまで部屋で休んでいるといい)

(そうするわ…)





誰だろう…?とても豪華な衣装だった…
この家の持ち主かな…?


でもさっき2人が話してる時、私そばにいたのに気づいてなかった…?


あっこれきっと夢なんだ
考えててあのまま寝ちゃったんだね


でも…ならどうしてこんな見たことも無いようなところが夢に…?




(シーラ王妃!)

王妃…?ならここは何処かの国のお城!?


(シーラ王妃、先程王から話を伺いました。
ご安心ください、必ずや我ら王国騎士団で姫を見つけます。)


(ええお願いね、アレックス…)


(はい)




やっぱりここはお城なんだ…
さっきから慌ててたけど、どうやらお姫様がいなくなっちゃったんだ…

でもなんかやけにリアルな夢だなぁ…



そう思いながら辺りを見回す
広くて長い廊下
一定の間隔で並んだドアと反対側に置かれている燭台以外は何も無い


太陽の光が差し込む廊下に一際輝く場所を見つけた
私は引き込まれるようにその場所に歩いた



そこは半円の広い空間だった
全面ガラス張りの窓からは眩しいくらいの太陽の光が差し込んで思わず下を向いた


私の足元はなぜかカラフルな色で彩られている
窓の中央はステンドグラスになっているのだ


私は移動して床に映し出された光の絵を見る




さっきの2人…たぶん王と王妃
その間に笑顔で立っているきっといなくなったという姫
多分5歳くらいの女の子だろう


私は思わず声を上げそうになった
その女の子が私にそっくりだったから

もちろんその絵の子は幼くて、私よりも身長が低い



でも同じなんだ…

目も、口も、鼻も…
金色のゆるくパーマがかかった髪も…


嘘だと思った…
でも心の何処かで、きっと間違ってないっていう思いもあった



私の意識はそのまま遠く暗くなった…