「あ、もうこんな時間か!」

時計を見ると夜の9時を刺していた。
梓くんも、驚いたように本当だ!と言っていた。

「随分長居してたなぁ、俺帰るわ!」

「え、危ないよ!送ってくよ!」
私はカーディガンを羽織るすると、聡さんと梓くんに止められた。

「おま、女の子だぞ!?こんな夜に1人は危ないって!」

「そうだよ、行きは2人でも帰りはひとりだろう?」

聡さんは、少し考えたあと、あっ!と声を出した。

「二人で送ろう!」

聡さんは、僕と綾音ちゃんで。と言う
梓くんはいいですと遠慮しているがそんなことはさせない。だって、危ないもんね!

「羽織るもの持ってくるね!」

聡さんはバタバタと階段を駆け上がる

「良かったな・・・」
梓くんがポツリとつぶやく。

「ん?なにが?」

私は何のことか分からず聞き返す。

「は?帰り2人っきりだろーが!」

梓くんは私の鈍感さに苛立ちを覚えたのか少し声を荒げ言った。

あ。でも、そっか。
帰り道私と聡さん2人っきりなんだ・・・。
2人っきり・・・ふ、2人っきり・・・!!!!

私はボッ!と顔が熱くなった。

階段をおりてきた聡さんに顔赤いよ?と言われるくらいまでには。

「だ、大丈夫です!」

「そう?なら、行こうか。」