障害物競走に出場している紗久だ。
「こんなことなら仕事蹴ってでも出場競技決めには参加すればよかったよね」
深いため息と共に今の心境を語る。
恐らく怜桜も同じことを思っているだろう。
体育祭の競技決めの日。
俺たちは当たり前のように授業を放棄し、外へ仕事に行っていた。
で、俺たち不在の中決まってしまった結果がこれだ。
魔力がない、魔法使いではない紗久にとって1番危険な種目への出場。
障害物競走はいかに魔法を上手く使って障害物をクリアするかを競うものであるが為、魔法を使えない奴には時に危険な場合もある。