「紗久は少し休んでいるだけだ」





安らかに眠る紗久を見つめて、優しく優しく呟く。





きっと紗久はすぐに目覚める。







「うん、そうだね」






悠もまた、俺と同じように優しく優しく紗久を見つめていた。







ゴールドのブレスレットがキラリと輝く。






君が目覚めるその日まで。






俺は生き続ける。




この紗久が愛した世界を。






紗久が守り抜いた世界を。