side紗久







「お、お兄ちゃん?」






何が起きているの。




目の前で魔法の刃に貫かれたお兄ちゃんの体。



私に飛び散った、赤。





赤、赤、赤。






鼻にツンっとくる鉄の香り。





体についた赤を見て思う。





これは.........血?







ドサッ






「お兄ちゃん!!」





やっと状況を理解した私はその場に倒れるお兄ちゃんの名を呼ぶ。