「玖音先輩。今からでも遅くありません。こっち側、heartにつきませんか」
睨むお兄ちゃんにいつものように微笑む大和先輩。
大和先輩はheartだったのだ。
「ほ、本当に大和先輩はheartなんですか?」
信じられなくて言葉が漏れる。
だってお兄ちゃんと一緒にずっと学園のために生徒会活動を始め、学園に尽くしていたのに......。
「そうだよ。海の時や紗久ちゃんがheartに攫われた時、今だってそう。俺が内部から細工したからheartは動けている」
「.........」
いつもと同じ優しい笑顔なのに。
その笑顔が残酷に見えた。