誰も傷ついてはいけない。





珠樹に銃を構える。



とりあえずこの銃で珠樹には眠ってもらう。







「ダメだよ。風よ他の者の所有物を破壊せよ」





「え」






ガシャンッ





聞き慣れた声と共に学先輩から渡された銃が跡形もなく壊れ、声が出る私。







今のは......






「その銃は学の発明品だけあってよく効くからね、紗久ちゃん」






「や、大和先輩......」







私に優しく微笑むのは大和先輩。





銃を壊したのは大和先輩だった。