「やっぱり玲桜は強いねぇ。たーっのし」
楽しそうに笑う珠樹が現れた。
「え!!?珠樹やと!!?」
私が驚くより先に驚いたのは学先輩。
え!!?
学先輩、珠樹のこと知ってるの!!?
「た、珠樹とは知り合いなんですか?」
「ちゃうちゃう。アイツは数年前にいきなり学園から消えた生徒の1人や。アイツ自体有名人やったさかい、当時は結構な騒ぎになったんやで」
疑問をぶつける私に学先輩が簡潔に説明する。
消えた、生徒?
「アイツは俺らと肩を並べる存在だったんだよ。でもheartに寝返った」
学先輩の説明に補足するように小声で悠が珠樹について話す。