「ふざけるな!!魔法もろくに使えない癖に!!そんな約束、言葉だけで充分だっ」





怒りに任せて叫び、最後に切なそうな表情を見せる悠。




何でそんな顔するの?







「大丈夫や、紗久ちゃん。闘いたいなら闘いや。話はよう見えへんけど、魔法が使えへんのやったら俺の出番やで」





「え」






私たちの会話にいきなり割って入ってきた学先輩の言葉に首をかしげる。





どうやら先ほどまでのブツブツモードはもう終わったみたいだ。







「てれてれってれー。睡眠弾ー」





こんな空気にも関わらずニコニコ笑いながら学先輩はポケットから何やら小さな銃を出す。






「す、睡眠弾?」





「せや。これは睡眠弾入の銃。どんなに銃が下手くそでもしっかりヒット、ヒットしたら24時間おやすみコースや。ただし、上半身限定やけどな」






説明後、「ほれ」と言い、私に学先輩が銃を渡す。