「お、紗久ちゃんやないか」





「ま、学先輩!!?」







廊下を全力疾走している所でばったり出会ったのはこんな状況にも関わらず落ち着いた様子の学先輩だった。




な、何故学先輩がここ!!?







「え、えっと、ひ、避難は?」





「研究に没頭しとったら逃げ遅れた!!」






驚く私に清々しいほどいい笑顔で答える学先輩。






「何やっているんですか!!」





逃げ遅れた理由があまりにも学先輩らしいとはいえ、本当にらしすぎて心の声が漏れる。







いやいやいや。




こんな時くらい避難優先!!