そこには写真の中でしか見たことのなかった楓おばあちゃんの姿があった。








「何で楓おばあちゃんがここにいるの?」






ポツリと疑問の言葉が私から漏れる。







「それは時が来たからですよ」






そんな私にただただ優しく、楓おばあちゃんは微笑んだ。








この人と私はほんの少ししか会ったことがない。



それも産まれてすぐだけ。



私にはこの人との記憶はなかった。





なのに、どうして。




どうしてこんなに懐かしく思えてしまうのだろう。