その体に眠る楓の意識に。







「.........アルバーロ」






ポツリと紗久が俺の名を呼ぶ。





いや、これは紗久じゃない。






「楓」





ずっと。



ずっと会いたくて仕方なかった人物、楓だ。






正確には楓のほんの僅かな意識、なのだが。







楓はその魂を持って紗久の膨大な魔力を封印した。




だからその封印にほんの一部の楓の意識が混ざっていてもおかしくはなかった。