side紗久
「久しぶりだな、紗久。夏以来か」
赤と金の豪華絢爛な部屋で。
王様が座るような立派な椅子に腰掛けていたのは3大魔法使いの1人、アルバーロ様だった。
「お、お久しぶりです」
相変わらず美しい薄桃の瞳に見つめられ、表情が強ばる。
アルバーロ様の尊大なオーラが何とも言えない圧迫感を私に与えた。
うぅ、何この感じ。
息が詰まる。
棒立ちの私に「まぁ、そこへ座れ」とアルバーロ様の目の前にある座り心地の良さそうな一人用のソファーに座るように勧めれる。
「あ、はい」
私はアルバーロ様に勧められてその見るからにフワッフワのソファーに腰掛けた。