その場で倒れていたノエルは瀕死状態だった。
「これじゃあ、状況を聞くのは無理そうだね。すぐに医務班に連絡しないと」
ノエルの状態を見てすぐにそう判断した悠が無表情に慣れた手つきで制服からスマホを出す。
が。
「............れ、お......、は、る......か」
喋ることも難しいであろう状態から何とノエルは俺たちの名前を呼んだのだ。
その瞳は微かにしか開いていないが何かを強く訴えているように見える。
ここいる誰もがそんなノエルの次の言葉に注目した。
「さ......く......が、......」
「「「............っ!!?」」」
ノエルから出た言葉に文字通り俺たちは言葉を詰まらせる。