「物分りがいい子は女でも好きよ。さっ、行きましょう」






微笑むオネェ口調の美少年に手を引かれ、力のあまり入らない足に力を入れて立ち上がる。




こんな状況じゃなかったら、美少年にエスコートされている何とも素敵なシュチュエーションなんだけど。








「......さ、く」







ノエルの今にも消え入りそうな声が私の耳に辛うじて届く。







「ノエル......、ごめん」






私も消え入りそうな声でノエルにそう呟いた。