「じゃあ、一緒に行こう。地獄へ」







普段はアホみたいな顔ばかり浮かべているのに、綺麗に整えられた顔が凛とした表情になる。




その表情は美しい顔をさらに引き立たせた。






「は?何言ってるの?俺は紗久を地獄へなんて行かせない。地獄に行くことになったとしても紗久だけは汚させないよ」






俺は鼻で笑いながらも紗久の話を否定する。




真剣な顔をしているが、コイツは俺の話をちゃんと聞いていたのだろうか。






俺は紗久という光を守りたいと言ったはずだ。



俺たちと同じにならないように。