「そんな俺たちの前に現れた紗久は眩しくて眩しくて、どうしようもなく俺たちが求めていた光だった」






この光だけは汚れさせない。




俺の目の前でほんの少し過去の俺たちの話を聞く紗久の表情は複雑だった。





悲しみ、怒り、もどかしさ。



ぐちゃぐちゃになった感情がむき出しになっている。







「だからいつの間にか守りたいと思っていた。大切に思っていた」







らしくない本音をそれでもいつもの張り付いたような笑顔で紗久に伝えた。