「まぁ、何か困ったことがあったら発明品がんがんあげるさかい、頼ってや」
「あ、はい。ありがとうございます......」
きっと学先輩は疲れきっている私を元気づけさせるために言ったことなのだろうが、学先輩の発明品であまりいい思いをしたことがないので作り笑顔で何とか感謝の気持ちを伝える。
どちらかと言えば遠慮したい。
「早坂ー、灰ヶ峰ー、ちょっとこっち手伝えー」
少し離れた場所から先生が学先輩と翼先輩を呼ぶ。
それを見た学先輩は「ほな、呼ばれとるけん行くな、翼行くで」と笑顔で言い、走って行ってしまった。