‥ただ好きだったよ。

君は私のことをどうも思ってないことを、私はわかりきってる。

君からしたら、私はただの先輩だったよね。

君からしたら、私はたくさんの中の一人でしかなかったよね。

君からしたら、私は、私は‥

そこで文字は途切れていた。

いや、そうじゃない。消えていった。

3月の9日先輩の卒業式
先輩からの手紙が届いた。

何もかもが消えていくなか、ただ消えてほしくなかった。

一つだけでも。残っていて欲しかった。

その煌めきだけは。