ピピピピっ、ピピピピっ……
  今は朝7時。いつも通り部屋中に鳴り響く目覚まし。
 「あー、また今日の始まりかぁー…」
  そんな事言いながら重い体を起き上がらせる。
 「おはよう。」
  なんていっても誰からも挨拶や返事はない。
  だって私の家族は崩壊寸前。

  家に誰かがいるってこともほとんどない。
  きっと遊び歩いてるんだろうって予想はつく。
  自分の家のことは全部自分で…。
  こんな生活を続けていくうちに,
  自然と私の顔から笑顔が出ることはなくなっていた。
  もう、このまま生きていくのかな。
  そう言って全てを諦めていた。
  先生に会うまでは。