「ん……ここ、は…」


目を開けると見覚えのない場所にいた…立ち上がって周りを見渡すと彼方此方に古い作りだな、と…

そう、例えば江戸時代とかの、庶民の家をイメージさせるような家が並んでいる…
地面も、コンクリートとかではなく土…


そしてあたりは真っ暗…どうやら、夜のようだ…大通り?らしき広い道に出るがやはり誰もいない…




なんだろうか、時代劇みたいな場所だな…

そしてさっきからずっと頭に残っている…

“みんなを助けて”

あの言葉がリピートしている。

みんなを助けて?私に助けたい人間などいない…
何方かと言えば、恨むべき人間のが多い…


まず、こんな私を生んだ両親…そして今まで裏切ってきた美奈やいろんな人…



もう信じない、絶対に。そう心に決めてとりあえずその場から離れようと足を踏み出す