彼女は看護師さんの妙子(たえこ)さんーーー
子供が5人もいて、全員、男の子という、、、この病院では有名な肝っ玉母さんである


翔馬『や、やめてよ、妙子さん!...』

むっとして赤面する弟はとっても愛らしい


妙子《…ういういしいわねぇ…うふふふふふ…。
あ、お姉さん、後で先生が少しお話が有るそうなので、院長室までよってくださいな!じゃあ、邪魔者は退散しますわね!おほおほほほ…。。。》

翔馬『もー。妙子さん嫌いだ…』

弟はちっさなほっぺをぷくっと膨らませている

塔子「どう?病院は?何か欲しいものとかない?」

翔馬『お姉ちゃん…』

???

翔馬『僕…お姉ちゃんが欲しい…』

塔子「?何?寂しいの?」

彼は私の裾をきゅっと掴んで少し涙ぐむ…

翔馬『僕…良くならないんだよ…先生、きっとその事だ…』

得体の知れないものに苦しむ辛さ…きっとこの小さな子はきっとそういった物を強く感じている…

そんな気持ちはーーーよく理解出来るーーー

塔子「大丈夫!翔馬くんはきっとすぐ良くなるから!」

私は帰り道に初給料で買ってきたドーナツを出して見せるーーー

翔馬『うわぁっ!ドーナツだ!!ありがとう!!!』

そう言って彼はちっちゃな腕で私の体に飛びついてきた

塔子「本当に、翔馬くんはいい子だね!いい子いい子!よしよし」

弟は子犬のように甘える


翔馬『僕も…お姉ちゃん、だーい好き。。。うふふ』


でれる姿を見て私がでれてしまった…

翔馬『…あれぇ?
お姉ちゃん…なんかいつもよりも甘い、いい匂いがする……』

すりすり擦り寄る彼はーーーとってもうっとり気持ちよさそうだったーーー