やりたいことも明るい未来も考えたことなんてない。


もちろん好きな人もいない。


友達はいるけど、あたしの病気を知ってる友達はいない。


何もない空っぽな人生をぼんやりと過ごしている。そんなあたしにも1つだけ好きなものがある。


空。


広い広い空を見ているときだけは少しだけ前向きな気分になれた。


綺麗な空を見ていられるのなら、生きているのも悪くはないんじゃないかと。


だからあたしは近所の土手をお気に入りの場所にしている。


やわらかい草に寝っ転がって空を見る。


これが最近の日課。

今日も学校から帰ってきた後、土手に来ていた。