大人しく抱き抱えられていると学校の裏に停めてある一台の真っ黒なバイクが見えた。


うわ〜、ぴっかぴかじゃん!
大切にメンテナンスされていることがひと目でわかるほどに綺麗にされている。


前にも言ったかもしれないけど私はバイクが大好きでよく乗ったりする。
だから今から目の前にあるバイクに乗れることにワクワクしている。


最近この格好のせいであまり乗れていなかったから余計に楽しみ~



バイクの目の前で下ろされた私は、待ちきれずにバイクに飛び乗ってしまった。


気づいた時にはもう遅かった。


バイクにまたがっている私を見て遥山は口をアングリとしている。


やってしまった〜
私は族が嫌いな設定なのに…族が嫌いでバイクが好きな真面目ちゃんなんてどう考えてもおかしすぎじゃん!


「ば、バイクに乗るのが趣味なの。
真面目なのにへんって思った?」


「いや、びっくりしただけ」


…よかった。バレてない。